第4回 声調の重要さ
中国語学習の初期には「mā má mǎ mà」が発音練習によく使われます。中国語を勉強していない人でも「マーマーマーマー」を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。なんだか呪文のように聞こえますが、この4つの「マー」はmā(妈)、 má(麻)、 mǎ(马)、 mà(骂)とそれぞれ違う漢字が対応します(もっと言えばmāと読む漢字は妈だけではありません)。漢字が違えば当然意味も変わってきます。ということで今回は声調って大事だよねという回です。
日本語にも「雨」と「飴」のようにイントネーションが違うだけの単語もありますが、中国語では声調が違うと全く違うものに聞こえるようです。「何名様でお越しですか?」と「南米風のみこしですか?」くらいの違いですかね。自分では合ってるつもりでも全く通じず、最終的にスマホに打って見せる..といった経験を何度もしたことがあります。
「谢谢」「歇歇」「泄泻」
中国語で「ありがとう」といえば「シェーシェー(xie xie)」です。実は「xie xie」も声調によって別の単語になります。例えば「谢谢」「歇歇」「泄泻」の3つは声調を無視するといずれも「xie xie」となります。
意味もそれぞれ違います。
- 谢谢(xiè xie):ありがとう
- 歇歇(xiē xiē):(~儿)ちょっと休む
- 泄泻(xiè xiè ):下痢する
二つのxieをともに4声で発音すると「下痢」を意味する「泄泻」になるんですね。旅行の時などお礼のつもりで「シェーシェー」と言うときには要注意です笑。
「北京」「背景」
中国の首都は北京ですね。万里の長城や天安門広場など有名な場所も多い大都市です。この「北京」は「Běi jīng」と読みます。「bei jing」も声調を変えて「bèi jǐng」とすると「背景」となります。意味は日本語の背景と同じです。会話で「ベイジン」と聞こえても北京の話をしているとは限らないわけです。
テーマからは逸れるのですが、「ペキン」という読み方は中国南方の方言に由来する読み方です。中国の方言の話もいつか書きたいと思います。
「上海」「伤害」
上海は北京と並ぶ中国の大都市です。旅行先としても人気で僕も何度も行ったことがあります。「上海」の読み方は「Shàng hǎi」です。カタカナで書けば「シャンハイ」ですね。一方の「伤害」は「shāng hài」と読み、「傷つける」という意味です。一文字目の「伤」は「傷」の簡体字になります。
「联系」「练习」
この記事を書こうとと思ったきっかけとなったのが、「联系」と「练习」の2語です。「联系」は「lián xì」と読み、「関連する、連絡する」という意味です。対して「练习」の読みは「liàn xí」で、意味は「練習する」です。どちらもよく使う単語なので声調含めてしっかりと区別したいですね(自戒)。
まとめ
ここまで声調の違いを強調してきましたが、「谢谢」「北京」「上海」くらいであれば声調が違っても伝わります笑。こちらが中国語ネイティブじゃないことを相手がわかっていれば、誤解されることはまずないです。なので旅行中でも安心して使ってください。
ただ、中国語をしっかり身に着け、会話ができるようになりたいという場合、声調は本当に大切です。「联系」と「练习」を聞き違えたら話が通じなくなりますよね笑。学習レベルが上がってくると声調がわからないというのは致命的です。僕も非常に苦労しているところでございます....
以上、声調はとても大事というお話でした。最後まで読んでくださりありがとうございます。