中国でスマホをなくした話
前回Alipay/Wechatについて書いた時に「便利だけどスマホなくしたらしんどいよな」とか思ってた僕ですが、スマホをなくしてしまいました。
金曜日の夜、友達とお酒を飲んだ後のタクシーの中において来てしまったのです。タクシーを降りて程なくして気付いたのですが、すでにタクシーはどこかに行ってしまっていました。しかも配車アプリのDIDIで呼んだ訳ではないので運転手の番号もわかりません。支払いをしてくれた友達のAlipayの記録から運転手にメッセージを送るも全く返信がなく途方にくれてしまいました..
スマホをなくすと何が面倒なのか
スマホがなくて直ちに影響があるのは「買い物」と「シェアバイク」です。買い物は現金で支払えばいいのでそこまで大きな不便ではないですが、シェアバイクが使えないのは結構面倒。僕の住んでいるキャンパスは学園都市的な感じになっており敷地が広大で、移動はもっぱら自転車か電動バイクです。最寄りの駅まで歩くとなると30分くらいかかります。
これら生活インフラへの影響に加えてより面倒なのが携帯番号の変更です。居留書や銀行口座など中国に来て申請したもの全てには携帯番号が結びついてます。また、中国ではSMS機能がよく使われます。通販で買ったものの到着のお知らせや公安局の手続き完了など多岐に渡ります。ある種の個人IDですね。
スマホが見つからない場合、すなわち新しくSIMを買わなければいけない事態のことを考えてSIMが変わっても同じ番号が使えるのかを調べました。百度によれば、SIMを買った際に身分証明書(外国人ならパスポート)を提示していれば同じ番号を継続して使えるようです。僕もパスポートを提示してSIMを買ったので最悪の事態でも番号変更はしなくて済みそうということがわかりました。
回収劇
次の日になっても運転手から返事がないので半ば諦め気味に中国人の友達に相談しました。そしたら「わかってる情報全部教えて!見つけ出す!」と言ってくれました。
上述のAlipayの記録から得られる情報は「運転手の名前」と「下車時刻」のみでタクシー会社もわかりませんでした。スクショを送ってしばらくすると「杭州市のタクシーセンターに一緒に行こう」と返信が来ました。タクシーセンターは杭州市のタクシーの会社や運転手などの情報を扱っているところです。
以下色々と電話をかけますが全て友達がやってくれました。
タクシーの特定
その友達はまずタクシーセンターに電話してくれたようです。運転手の名前を伝えたところ、同じ名前の運転手がたくさんいるからタクシーセンターまで来て詳細を伝えないと特定できないということでした。
タクシーセンターはキャンパスから自転車で20分ほどのところにありました。色や乗った場所、降りた場所など覚えてる情報を書いて提出。しばらくするとタクシー会社およびナンバーがわかりました。
運転手の特定
タクシーセンターでは運転手の番号まではわからないので次は会社に電話。会社にはまだ届いてないということなので運転手の番号を教えてもらいました。
運転手に電話して事情を説明し車内の搜索を依頼。20分ほど待って折り返しの電話が来ました。「没有(ないです)」と言われてしまいました..
警察に電話
車内にも会社にもないとなるともう無理だな..と僕は半分諦めてしまいました。ところがその友達は「他の乗客が持って行ったのならそれは盗難だし、車載カメラの記録を確認しよう。元気を出せ」と言ってくれました。
タクシー会社に連絡すると「それは警察の管轄」とのこと。そして警察に電話すると「タクシーセンターに行け」と言われました。再度タクシーセンターに行くと、「警察に行け」と言われます。友人は「いや、それはおかしい」とタクシー会社と警察に言われたことを説明しました。すると「ちょっと待っとけ」と確認が始まりました。
日本でもそうかもしれないですが、中国では窓口のたらい回し的なことがよくあります。本当はできることのに強く言わないとやってくれないのはしんどいですね。
カメラの故障、そして...
記録を確認してもらったところなんと後部座席のカメラが壊れていたそうです。友人は前のカメラに後ろの席は映ってないのかと色々と交渉してくれましたが厳しい模様。
カメラの映像も無いとなると万策尽きてしまいました。沈んだ気持ちでキャンパスに向かいました。
..が、その途中タクシー会社から電話がきて見つかったとの連絡がありました。別の運転手が車内で見つけてくれたそうです。(元の運転手があまり協力的じゃなかった可能性が高いです)
友人も一緒に喜んでくれました。コナンの決め台詞をやってくれと言われたので路上で「真実はいつも一つ!!」を全力でやりました笑。
まとめ
詳細は書いていませんが、窓口の人みんなが協力的な感じではありませんでした。それでも「今の時代スマホないと大変なのはわかるでしょ?彼は外国人なんだ。お願いします」と交渉してくれました。
本来であれば自分で解決できればいいのですが、やりとりを隣で聞いていても自分の力では見つけ出せなかっただろうなと痛感しました。
全力で協力してくれた友人に心から感謝します。
最後まで読んでいただきありがとうございます。