チンパンジーの知恵袋

中国語を学ぶチンパンジーが面白いと感じたことを綴ります

中国語の「読み書きはできるけど話せない」について考える

 最近は旅行記や生活についてばかりでしたが、久しぶりに中国語について考えたことを書きます。テーマは「話す」です。

 中国語学習に関して抱えている一番の悩み、それは「読み書きできるけど話せない」です。僕が中国語を勉強するモチベーションは中国の方と会話できるようになりたいとかなので、いくら読み書きが上達しても話せなければ嬉しさ半減な訳です。

 言語学習者の先駆者たちも言うように、話す練習は実際に会話するのが一番です。これはどの言語もそうだろうと思います。そんなことはわかってるので日本にいる時から積極的に中国語を使う機会を求めに行ったりはしてました。が、なかなか上達しない...。経験値的な面以外の要因を考えてたところ、自分は中国語を話す時に脳内に漢字をイメージしてしまってるなと気付きました。

漢字を挟むとどうなるか

 そもそも会話と言うのは音のやりとりです。ある概念を聞き手に伝えるために必要なのは音であって、その音が紙面上でどのように表記されるかは最重要項目ではないです。

 

f:id:kangaeru_chimpanzee:20191231195656p:plain

概念と音が結びついていればスムーズ

 

 僕はこれまで「〇〇は中国語で何と言うのだろう」と調べた際、発音や声調よりも漢字を脳に刻んでしまっていた訳です。さらに言うと発音も漢字とだけ結びつけてしまっていました。そのためいざ中国語を話すと言う場面になった際には、脳内で漢字を練り上げ、その漢字に対応する「読み方」を呼び出し、口にすると言う順序を踏むことになります。ひどいのは「漢字わかるがその読み方わからん」というパターン。

 

f:id:kangaeru_chimpanzee:20191231195057p:plain

漢字を挟むからスムーズでない

 こんなことを考えるようになった契機の一つは、杭州に来てから「中国語話せるけど読み書きは得意でない」という人にちょいちょい出会ったことです。華僑の方や両親は中国人だけど海外で育った方などですね。

 中国人の友達に「これ何て読むんだっけ」と聞かれたこともありました笑。「話せるけど読み書きは苦手ってどういうことやねん」と考えてるうちに自分の勉強の仕方がよろしくなかったことに行き当たりました。 

覚える時の意識を少し変えた

 自分の勉強時の癖がわかったところで、インプットの仕方を変えました。単語を覚える時は、ピンイン↔︎意味のペアで単語帳に追加したりしてます。暗記する際も脳内で漢字をイメージしないように意識してます。漢字をイメージしないようにというか、音と意味が直接結びつくように意識(伝われ)。

 語彙の中には书面语(書面語)のように書き言葉もありますし、これは読解時に意味がわかる方が重要やなみたいな語彙もあるので、そういうのは話は別です。

あとは口を鍛える

 もちろんインプットするだけでは話せるようにはならんので当然練習が必要です。友達と喋ったり音読したりの繰り返しになりますね。超基本フレーズの「我是日本人(wŏ shì rìbĕnrén) 」も正しく発音するのは難しい笑。

 最近はネットで中国語の記事を読む時は音読するようにしています。「AddPinyin」というChrome拡張機能が便利。やや読みにくくなるなりますが概ね良好。

kaeritai.asia

 

 発音に関して面白いなと思ったのは「中国人には伝わらないけど中国語学習者には伝わる」場面があることです。友人A(中国人)、友人B(中国語学習者)、僕の3人で話している際に、僕の発言がAは理解できず、Bが理解して正しい発音でAに伝えてくれる的な感じです。逆にBの発言を僕が言い直す的なこともある。これは中国人は声調が違うと違う語が想起されてしまうからだと思います。

 例えば「yi qi」と読む単語は声調を無視すると「一起,一期,遗弃,仪器,异奇..」など多数存在します。語彙レベルが高くない中国語学習者同士の場合、「yi qi」といえば「一起」的な感じで多少声調がブレても中国人より推測がスムーズだったりするわけです。

 中国語学習者と接する機会が多い友達は間違った発音にも慣れており、すぐに理解して訂正してくれます。やはり中国人と話すためには発音は重要。

まとめ

 僕の場合インプット時に漢字ばかり意識してしまうというのが悪く、スムーズな会話を妨げていました。意識を変えてから多少改善が見られたように感じます(当社比)。

 日本人は漢字を使うからこそ勉強しやすいものと思っていましたが、漢字に引っ張られすぎていました。こんな単純なことに気付くのにえらく時間かかったな..

 もちろんまだまだ未熟なので2020年も頑張ります!

 最後まで読んでいただきありがとうございます。